●挽き込み留め接ぎ
留め接ぎの一形態です。
単に45°で接ぐ留めー平留め接ぎと言いますーでは、木口同士の接合のため接着剤で固定しただけでは接着力が弱い問題があります。
皆様にも過去に購入したフォトフレームの留がはずれような経験はありませんか。
この問題を解決する手法の一つが、挽き込み留め接ぎとなります。
Photo. 1 の左側写真をご覧ください。
フレームの留外側に切り込みを挽き込みます。
そこに薄い板材(写真の褐色三角形板材)を挟み込み、接着剤で固定することで留め部の固定を強化する仕口を挽き込み留め接ぎと呼びます。
上記の薄い板材をかんざし(簪)、さね(核、実)、場合によってはちぎり(契)と呼びます。
職人さんでは挽き込み留め接ぎを、かんざしと呼ぶかたもいらっしゃいます。
かんざしの面とフレーム材の面は木口ではないので、接着剤により強固に接着されることで強固な固定が実現されます。
この技法はフレームだけでなく、Photo. 1 の右側写真のように箱物にも応用できます。
Photo. 1 挽き込み留め接ぎ(写真引用 :https://www.woodcraft.com/blog_entries/table-sawn-splines)
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